当院は、全国の国立病院機構の病院の中で、特に感覚器疾患に関する高度専門医療施設(準ナショナルセンター)に位置付けられており、感覚器科(眼科・耳鼻科)の診療と臨床研究には特に力を注いでおります。
 眼科診療部門では、白内障、緑内障、網膜硝子体手術から、角膜移植手術、[エキシマレーザーを用いた屈折矯正手術:http://www.lasik.go.jp] まで、高い専門性を要する疾患の診断・治療を行っています。また、視覚障害に対するリハビリテーションのための[ロービジョンルーム]を設けております。様々な種類の視覚障害に対して適切なご支援が行えるよう患者様と共に努力をして参りたいと思います。さらに、付属の臨床研究センター[感覚器センター] との連携により、一般臨床研究から、遺伝子解析まで、視覚に関する総合的な医療水準の向上に努力いたしております。
眼科外来 眼科外来は2階、昇りエスカレータ正面にあります

眼科外来受付

 眼科外来は、外来棟2階のエスカレーターを昇った正面にあります。初診は、月曜日から金曜日の午前8時30分から11時までが受付時間です。ご紹介状をお持ちになった患者様の診療が優先されますが、紹介状をお持ちでない方の診療も随時お受け付けいたします。再診は原則として完全予約制です(病状が急変した場合は、予約外の診療もお受け付けいたします)。
眼科スタッフ
眼科医師:
医長 野田 徹 眼科一般・視覚生理 臨床研究センター
ロービジョン研究室室長(併任)
医員 秋山 邦彦 網膜硝子体疾患
医員 渡辺 健 網膜硝子体疾患
医員 水野 嘉信 角膜疾患・小児眼科
医員 重安 千花 角膜疾患・小児眼科
レジデント 北田 有紀 眼科一般
レジデント 田中 宏樹 眼科一般
レジデント 福島 梨紗 眼科一般
レジデント 桑原 克之 眼科一般
レジデント 中村 奈津子 眼科一般
レジデント 加藤 悠 眼科一般
レジデント 平野 慎一郎 眼科一般
レジデント 外間 梨紗 眼科一般
医員(併任) 宇治 幸隆 緑内障・視覚電気生理 臨床研究センターセンター長
医員(併任) 山田 昌和 角膜疾患・小児眼科 臨床研究センター
視覚研究部長
医員(併任) 角田 和繁 網膜硝子体疾患・視覚電気生理 臨床研究センター
視覚生理学研究室長
非常勤医師 大野 建治 屈折矯正手術
非常勤医師 林 康司 緑内障・甲状腺疾患
非常勤医師 細田 ひろみ 網膜硝子体疾患
非常勤医師 望月 弘嗣 角膜疾患
非常勤医師 岩波 将輝 屈折矯正手術
非常勤医師 中島 みどり 眼科一般
眼科外来担当医表
  午前 午後
初診:渡辺

再診(予約なし):角田
再診(予約):野田

地域医療連携室予約:秋山・渡辺



再診(予約):野田

網膜硝子体外来 :秋山・渡辺・細田
初診:水野

再診(予約なし):福島・秋山・渡辺

地域医療連携室予約:水野
 
初診(紹介なし):田中(1・3・5週)
           福島(2・4週)

再診:重安

地域医療連携室予約:野田・山田

緑内障外来(予約):林
緑内障外来(予約):宇治

ロービジョン外来 :藤池(視能訓練士)


地域医療連携室予約:野田(第1週以外)

初診:北田

再診:田中
再診(予約):山田

地域医療連携室予約:山田

緑内障外来(予約):林
角膜外来 :山田・水野・重安・望月



屈折矯正手術外来
:大野・岩波


緑内障外来:林
初診:重安

再診:秋山・水野・渡辺

地域医療連携室予約:重安
屈折矯正手術外来:大野・岩波
過去5年間の実施手術件数
  白内障 緑内障 網膜剥離 硝子体手術 斜視 角膜移植 外眼部手術
その他
合計
2000 778 12 27 50 8 4 879
2001 792 10 35 55 10 1 903
2002 992 17 39 74 16 2 1140
2003 948 13 41 74 36 11 14 1123
2004 935 15 51 76 48 27 41 1193
2005 1037 13 66 97 50 42 56 1361
2006 1113 17 62 112 59 13 48 1523
2007 1263 25 52 151 64 28 51 1797
2008 1183 21 68 181 46 37 39 1738
2009 1388 26 80 215 44 36 57 1847
2010 1341 17 65 224 48 38 50 1783
[白内障手術]
 当科では、白内障手術は原則として入院手術の形で行わせていただいております。しかし、手術当日にご入院、手術終了後帰宅(外泊)、翌朝診察をお受けいただいて退院手続き、という日帰り手術とほぼ同様の形式で宿泊なしで手術をお受けいただくことも可能です。

各専門外来のご案内
 当科では、疾患分野毎に、専門医師が担当する特殊外来を開設いたしております。各専門外来の診療時間と担当医は以下の通りです。専門外来の診察は、原則として一般外来(初診・再診)で診察による予約制となります。
網膜硝子体外来
 手術のほか、レーザー治療、黄斑下血腫のガス移動術など幅広く行っております。原則として再診の予約患者さんのみですが、ご紹介状をお持ちいただくか、直接お電話などでご相談いただければ初診の方も拝見します。また、各担当医の初診外来日もございます(秋山・渡辺:月曜日)。その他の曜日であっても網膜剥離など緊急を要する疾患の場合は網膜硝子体担当医が拝見いたしますので、曜日に関わらず御相談ください。
診療日: 毎週月曜日午後1時半〜4時半
担当医師: 秋山 邦彦
渡辺 健
細田 ひろみ(非常勤、外来のみ)
担当疾患: 網膜剥離、糖尿病網膜症、黄斑部疾患その他の眼底疾患全般

最近の手術件数:

原因疾患 2007年 2008年 2009年 2010年
黄斑円孔網膜剥離 1 4 3 4
裂孔原性網膜剥離、増殖性硝子体網膜症 19 27 21 34
黄斑上膜 34 38 69 46
糖尿病網膜症 47 64 49 41
網膜静脈閉塞症 16 0 11 4
黄斑円孔 32 32 31 37
その他 9 4 22 48
水晶体脱臼・眼内レンズ脱臼 9 6 7 7
血管新生緑内障 4 6 0 3
合計 171 181 213 224
加齢黄斑変性症
 加齢黄班変性症は、近年増加傾向にあり、高齢者の視力障害の主な原因の一つとなっています。従来、本症は治療が有効な症例は限られており、回復困難な疾患でしたが、最近、検査法、治療法ともにめざましい進歩がみられ、当院でも新しい治療法を積極的に導入しています。蛍光眼底造影、光干渉断層計などの検査結果をもとに、抗VEGF製剤の硝子体内注射、光線力学療法(PDT)、経瞳孔温熱療法、網膜光凝固、ステロイド注射などの治療を症例にあわせて行っています。
抗VEGF製剤の硝子体内注射
 近年の研究により、新生血管誘発物質(VEGF)を直接抑制する製剤が開発され、多くの眼疾患に極めて有効な効果が得られています。黄斑変性症に対しては、2種類の抗VEGF製剤(ルセンティス、マクジェン)が認可されており、最も有効な治療法として、今後さらに症例数の増加が見込まれます。病状にもよりますが、何度も注射を繰り返して行う必要があります。薬価が高額なため、健康保険適応ですが自己負担分として実費(数万円/1回)を要します。
網膜静脈枝閉塞症、糖尿病網膜症、血管新生緑内障などに対しては、アバスチン硝子体内注射(適応外投与)を、倫理委員会の許可を得て行っています(薬剤費は病院負担)。

最近の治療件数:

  2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年
光線力学療法 23 59 36 45 53 13 8
経瞳孔温熱療法 8 6         0
抗VEGF製剤の硝子体内注射       9 39 348 449

緑内障外来
 最近の我が国での疫学調査では,40歳以上の4%程度に緑内障があると報告されています。その多くはまだ緑内障と診断されずに,放置されていることも推測されています。緑内障によって生じた視神経障害は改善しないために,治療の目的は進行の予防になります。このため,緑内障では早期発見,早期治療が非常に重要とされています。健康診断や人間ドックの眼底検査で「視神経乳頭陥凹」と言われたり,眼圧が高いと言われたりしたことのある方は、一度、検査を受けていただくことをお勧めします。
 2011年4月から、長年緑内障の診療と研究に取り組んできた宇治幸隆 臨床研究センター長が緑内障外来を担当します。これまで以上に専門性の高い緑内障診療を実践してまいります。
診療日: 毎週水曜日(午後)
担当医師: 宇治 幸隆(臨床研究センター センター長)
林 康司(非常勤) 

角膜外来
 当院では木曜日に角膜の専門外来を行っています。角膜移植前後の患者さんの他、ほぼすべての角膜疾患に対応できる体制を整えています。角膜外来は,原則として再診の予約患者さんのみですが、ご紹介状をお持ちいただくか、直接お電話などでご相談いただければ初診の方も拝見します。また、各担当医の初診外来日もございます(山田・水野・重安)。
 当院では2004年9月より角膜移植を行っています。当院での角膜移植の特徴としては,アメリカのアイバンクからの輸入角膜を用いており,角膜移植を予定手術で行う体制を整えていることです。輸入角膜を用いる場合でも患者さんの費用負担はすべて健康保険の範囲内であり,自費負担分は一切ありませんし,待機期間も1-2カ月以内です。
 また,感染性角膜炎や角膜変性,角膜ジストロフィ,ドライアイなど多様な角膜疾患の診断と治療にも力を入れており,角膜移植だけでなく,疾患や病態により薬物治療,手術治療, PTK(治療目的のエキシマレーザー手術)など様々な治療法を使い分けて治療にあたっています。
 当院には感覚器疾患を扱う臨床研究センターが併設されており,角膜疾患の病態の解明や新しい治療法の開発を目指して,基礎研究,臨床研究が行われています。近い将来にその成果を患者さんに還元できるように努力して参ります。
【2010年度の原因疾患別角膜移植手術件数】
 原因疾患 2010年
水疱性角膜症 17
角膜白斑 5
円錐角膜 2
角膜ジストロフィー  6
その他 8
                       合計 38
【術式別角膜移植手術件数】
  2010年
全層角膜移植術(PKP) 22
表層角膜移植術(LKP) 3
表層角膜移植術(ALTK) 4
深層前部表層角膜移植術(DALT) 1
深層角膜移植術(DLK) 2
角膜内皮移植術(DSEAK) 6
                       合計 38
診療日: 毎週木曜日午後1時半〜4時半 
担当医師: 山田 昌和(臨床研究センター 研究部長)
水野 嘉信
重安 千花
望月 弘嗣(非常勤)

屈折矯正外来
詳細は [屈折矯正外来ホームページ:http://www.lasik.go.jp ] をご覧ください。

 近視・乱視のために希望する資格試験や就職試験が受けられない方。メガネやコンタクトレンズでは生活や仕事に支障がある方。ドライアイや花粉症などでコンタクトレンズの装用が困難な方。このように近視・乱視で不便を感じている方にLASIK(レーシック)という屈折矯正手術が一般的になってきました。但し、LASIK手術は自費診療でご本人の意志で行う診療です。ですから、当院では手術を希望されます方へのインフォームドコンセント(患者さんの理解と同意)を重要視しており、まず説明会にご出席していただき、次に個別相談として術前オリエンテーションを行います。毎日の生活がとても快適になるために、私たちは一人ひとりに最適な矯正方法をご提案いたします。
 屈折矯正手術を希望される患者さんに対して最新の機器と最高の技術を提供し、信頼される病院を目指すとともに、スタッフ一丸となって正しい屈折矯正手術の普及を願って努力しております。
診療日: 毎週木曜日午後1時半〜4時半 (完全予約制)
担当医師: 大野 建治(非常勤)
岩波 将輝(非常勤)

 LASIK無料説明会(月1〜2回:土曜日 10:30〜11:30 AM)。
  LASIK無料説明会を毎月行っています。LASIK手術を受けてみようかとお考えの方、
ご家族がLASIKを受けるので手術について詳しく知りたいと思われる方など、多くの皆様
のご受講をお待ちしています。
詳細は [屈折矯正外来ホームページ:http://www.lasik.go.jp ] をご覧ください。
LASIKについて
LASIKはエキシマレーザーとマイクロケラトームを組み合わせることによって、より安全に、精度が高く、ほとんど痛みを感じることなく近視を矯正するために考案されました。
1) LASIKはRK(放射線角膜切開術)とは全く異なった方法(レーザー)によって、よって近視を矯正する方法です。
2) LASIKは角膜をレーザーで削ることにより近視を治す手術なので、削った角膜を元の状態に戻すことはできません。
3) メガネ・コンタクトレンズ、手術(LASIK)の中から自分にとって最適な近視の矯正方法方法をご自分で選択して下さい。
4) メガネやコンタクトレンズと同様に、保健医療の対象外であるため、手術・検査の費用は自己負担となります。
5) 職種(パイロット、競馬選手など)によっては、近視矯正手術を受け、受験資格を満たしても、規定により志望できない場合があります。

診療実績(手術眼数)          (PTK:角膜疾患の治療を目的とするエキシマレーザー角膜切除術)
  平成13年 平成14年 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年
LASIK 84 106 41 65 74 88 81 76
PTK 13 16 6 16 11 18 22 8

斜視弱視外来
 当院には斜視弱視外来という名前で特殊外来を設けてはおりませんが,山田昌和・水野嘉信・重安千花医師が斜視や弱視の患者さんを主に担当しています。
 当院には斜視や弱視の検査を行う視能訓練士が6名おり,専門的な検査を担当し、その検査結果をもとに,治療方針を決定しています。小児の目の病気は長期間にわたって経過をみることが大事であり,今後の見通しや治療法の選択を行う上では,経験のある医師が診察することがとても重要だと考えています。
 斜視は子供の病気とは限りません。当院の特徴の1つは成人の斜視の患者さんが多いことです。成人の斜視の患者さんは,眼精疲労や複視(ものがだぶって見えること)がひどかったり,長い間ご自身の容貌に悩んでいらっしゃったりします。当院では,病態に応じて様々な斜視の手術方法を採ることができます。癒着性斜視に対する羊膜移植や固定内斜視に対する筋移動術など新しい手術方法も開発しており,この2つはアメリカの眼科専門誌に掲載されました。難治性の斜視で手術は難しいと言われた場合にも,何らかの方法をとれる場合があります。担当医の診察日にご相談ください。
担当医師: 山田 昌和
水野 嘉信
重安 千花


ロービジョン外来
詳細は [ロービジョンルームのページ] をご覧ください。

 視覚障害といっても、様々な種類、様々な程度があります・・・視力が低くて文字が読めない、日中まぶしくて外を歩くのがこわい、など・・・。そして、それぞれの状態に適した支援機器があります。しかし、どの道具が自分の生活に実際に役立つかは、不自由の種類と程度について時間をかけて評価し、有用と考えられる道具を選び出し、それを実際に手にとって試してみることで初めてわかることが少なくありません。いくつかの試行錯誤を要する場合もあります。ロービジョンルームでは、色々な拡大鏡、原稿をテレビ画面に読みやすく拡大して表示してくれる装置などのご紹介から、視覚に頼らずにコンピュータを使うにはどうしたらよいか、福祉制度から補助は受けられるのか、等に関する様々な支援をさせていただきたいと考えています。その最良な選択を患者様と共に考えさせていただく外来です。
診療日: 毎週水曜日午後 (完全予約制)
主任担当者: 藤池佳子(視能訓練士)

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