精神科

 

診療の特徴

 
入院部門 

 当科はハイケアの設備やアメニティーに優れ、都内としては数少ない48床の入院ベッド(開放病棟)を有する総合病院精神科で、その長所を生かした診療活動を心がけています。疾患としては、勤労者や主婦、高齢者などのうつ病を中心とした気分障害の方が約4割を占めており、薬物療法のほか修正型電気痙攣療法(mECT)を行っています。他にも神経症、適応障害、統合失調症、身体疾患を合併する精神疾患の方(主に当院入院中の方で)を受け入れています。また当院は救命救急センターを有し、週に数名の自殺未遂をされた方が搬送されており、多くの場合救命治療後の後方病棟としても機能しています。

 休養目的で入院する患者さんが少なくないことと全開放病棟という病棟管理上の理由から、おのずと対応できる疾患や状態の範囲が限定されます。すなわち患者さん自らの意思での任意入院が原則であり、スタッフの指示に従って治療に十分協力できること、病棟のルールが守れ他の患者さんの迷惑にならないといった最低限のセルフ・コントロールができる患者さんに限定して入院治療を行っています。当院での入院加療が難しい方も少なくないため、その場合には可能な範囲で適切な精神科専門病院を紹介する形で対応しています。

 入院期間はケース・バイ・ケースですが、一般病棟が2週間を切っていることにもかんがみて、1か月を目途にしています。

 
外来部門

 昨年1日あたりの平均外来患者数は約43名でした。初診は一人に1時間程度かかるので、患者さんの待ち時間の短縮と診療の効率化を図るため、H28年5月16日より完全予約制とさせていただいております。できるだけ地域の先生からの紹介状をお持ちいただくと診療がスムーズに進みます(→詳しい内容はHPの予約制についての記載をご覧ください)。一方再診も完全予約制ですが、年々外来患者さんの数が増加し、残念ながら時間をかけたカウンセリングには対応できません。H26年1月よりうつ病を中心とする気分障害圏の方を対象に集団認知行動療法(CBGT)を始めました。3ヶ月を1クールとし、自らの認知の傾向に気づき、よりバランスのとれた見方を促すことで、復職や社会に戻る取り組みをサポートしています。多くの初診患者さんには通院しやすい地域の医療機関を積極的にご紹介し、地域との病診連携に努めています。

 
コンサルテーション・リエゾン部門

 コンサルテーション・リエゾン精神医療は総合病院精神科の担う重要な領域のひとつです。平成26年4月に精神看護専門看護師が赴任し、5月より精神科リエゾン・チーム診療を本格化させました。他の診療科から月に40名強の入院患者さんの診察依頼があります。この数字は1ヶ月間の外来初診患者数の7割以上に相当し、当科の中心的な役割の一つとなっています。救命救急センターからの依頼は殆ど毎日あり、その多くが自殺未遂をされた方です。全身状態に問題がなければ、精神科病棟に転棟し再企図の危険性を和らげる取り組みを勧めています。また肺炎や骨折などの重大な身体合併症があり、なおかつ精神状態が不安定で一般病棟での対応が困難な場合には、精神科病棟へ転棟していただき身体科と協力して治療にあたるようにしています。救命救急センター以外では、せん妄、認知症、うつ病、適応障害、精神病への対応を求められることが多く、精神科通院患者さんで身体科入院中のフォロー・アップも少なくありません。

 さらに大切なこととして平成17年1月から緩和ケアチームが活動を開始し、当科も中核メンバーとして参加しています。平成24年4月から当院が‘地域がん診療連携拠点病院’になったこともあり、患者さんの心理面でのケアが重要性を増しています(→緩和ケアセンターの記載をご参照ください)。

 

現在目指していること

 現在は、中高年のうつ病患者さんの治療に重点を置いています。うつ病に対する薬物療法は、医師の経験に頼るだけでなく、標準的なアルゴリズムを参考にした治療計画を実施しています。また重症例や薬物治療抵抗性のうつ病に対しては、『修正型(無けいれん性)電気けいれん療法』(mECT)を積極的に導入しています。欧米水準の最新型機器(サイマトロン®)を使用し、麻酔科医との連携の下で安全に施行されるもので、薬物療法以上の有効性や即効性を実現しています。またこれらだけでは修正しにくい認知の偏りに対して集団認知行動療法(CBGT)も開始し、バランスの良い見方を促し、復職や社会に戻る取り組みを強化しました。将来的には産業保健に特化した取り組みも展開したいと思っています。合併症患者さんでは精神科リエゾンチーム診療が本格化し、うつ病を中心とする気分障害圏の患者さんに対する治療の幅がこの点でも拡充されました。基本的には病気(生物学的側面)だけではなく、患者さんの心理面や社会生活全体にも目配りした総合的なアプローチを心がけ、より質の高い治療を目指しています。

 

診療実績

平成28年(1年間)の診療実績は以下のとおりです。

総数は入院が237名、コンサルテーション・リエゾンが495名(緩和ケアを含む)、外来初診が675名でした。下図に疾患別の内訳を示します(ICDという国際分類に則って代表的な疾患を示しました)。

入院ではうつ病など気分障害圏が多いのですが、外来初診は不安障害、適応障害などが最多でした。

コンサルテーション・リエゾンはせん妄、認知症や適応障害(主に緩和ケアで)の相談が主体です。

なお修正型電気けいれん療法は延べ178回施行しました。

 

 


施設認定

日本精神神経学会専門医研修施設

日本総合病院精神医学会専門医研修施設

 

研修医が診察に同席する場合が多いのですが、次代の良質な医師を養成するために是非ご協力をいただければと思います。もちろん断っていただいても問題はありません。

 

外来診療担当医

精神科 外来棟3階

 

スタッフ紹介

    

  

氏名 職名 認定医等 専門領域
樋山 光教 医長

精神保健指定医

日本精神神経学会専門医・指導医

日本総合病院精神医学会専門医・指導医

臨床全般
古野 毅彦 医員

精神保健指定医

日本精神神経学会専門医・指導医

臨床全般
山中 佳保里 医員

精神保健指定医

日本精神神経学会専門医・指導医

臨床全般

新福 正機

医員

精神保健指定医

日本精神神経学会専門医・指導医

臨床全般
中野 友貴 医員

精神保健指定医

日本精神神経学会専門医・指導医

臨床全般
前川 恵 レジデント   臨床全般
石原 亮太 レジデント   臨床全般
岸 航平 レジデント   臨床全般
岡田 麻衣 レジデント    
浦上 典紘 レジデント    
杉原 正子 非常勤医師    
南 佳枝 非常勤医師

日本医師会認定産業医

日本産業衛生学会認定専門医・指導医

労働衛生コンサルタント

臨床全般
中川 敦夫 非常勤医師

精神保健指定医

日本精神神経学会専門医・指導医

臨床全般
千葉 ちよ 心理療法士 臨床心理士(認定) 心理検査
野村 真睦 心理療法士

臨床心理士(認定)

精神保健福祉士

心理検査
佐藤 寧子 看護師 精神看護専門看護師(CNS) リエゾン

 

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