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第19回 平成21年7月7日(火) 一般来場者数 96名

第19回 市民公開講座 講演概要

小児救急の上手なかかりかた —見逃せない病気のサイン—

 

 救急外来を受診されるお子さんの症状で最も多いのが発熱です。熱のある子をみるポイントは、機嫌の良し悪しや元気さ、水分がとれているかなどの全身状態をよくみることです。注意すべき発熱は、?生後3ヶ月未満の新生児・乳児(尿路感染症や敗血症・髄膜炎などの重篤な細菌感染に陥りやすい)、?機嫌が悪く、ぐったりしている、水分がとれない、?呼吸障害、強い腹痛や頻繁な嘔吐、けいれんや意識障害を伴う、?5日以上続く発熱(長引く熱は合併症やほかの病気を考える必要がある)などです。

 咳や喘鳴(ゼコゼコ)も多い症状で、寝られない、食べられない、会話もできないなどの状態があるときは注意が必要です。特に?息を吸うときに肋骨の間がひっこむ(陥没呼吸)、肩で息をする(肩呼吸)、横になることができない(起座呼吸)、?顔色が悪い、?新生児・乳児で呼吸に伴って鼻の穴がぴくぴくする、呼吸が速い、ミルクが飲めない、といった呼吸状態はすぐに治療が必要なサインです。

 嘔吐・下痢が続き水分がとれないと、小児では容易に脱水に陥ります。尿の回数が少ない(半日以上でない)、唇や口の中が乾き、泣いても涙が出ない、目が落ち込んでいる、おなかの皮膚がしわしわになっている、大泉門(新生児や乳児の頭のてっぺんの骨のないところ)がへこんでいる、などの状態があるときは中等度以上の脱水があり、点滴が必要になります。注意すべき嘔吐・下痢としては、?1日以上続く嘔吐(胃腸炎の嘔吐の多くは半日から1日で治まることが多い)、?脱水症状がある(上記)、?吐いたものや便に血液が混ざる、?強い腹痛を伴う、?強い頭痛・首の後ろを痛がり曲げられない、赤ちゃんではおむつを代えるときの足の曲げ伸ばしを嫌がるといった症状(髄膜刺激症状といい、髄膜炎の可能性を考える)があげられます。

 危険なサインを見落とさないためには、ひとつの症状(特に発熱)にとらわれず、全身状態をよくみること、「いつもと違う、何かおかしい」という感覚が大切です。お子さんの症状や状態の変化や受診される前の治療(どんな薬を飲んでいたかなど)についての情報が診断には必要です。また、救急外来の診療だけで治ってしまう病気はほとんどありません。落ち着いている様でも翌日には必ず診察を受けるようにしてください。

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