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第12回 平成18年11月28日(火) 一般来場者数121名

第12回 市民公開講座 講演概要

切らずに直せる治療法 —血管内治療—

 

 先般,11月28日に開催された市民講座において講演させて戴き,多くの聴衆の方がお集まりになり,医療に対する関心の高さに改めてわれわれ医療従事者の責任を認識させられました.今回の講演演題名は切らずに直せる治療法ということで低侵襲的治療,特に血管内治療を中心にお話しました.その内容を概説します.

低侵襲的治療とは,体に優しく最大限の治療効果を得ることを目的に,従来の外科的治療などの体に負担のかかる治療法と同等の治療効果を持ちながらもより負担のかからない治療法といえます.治療法の発展には治療に関係する機器の開発はもちろんのこと,治療の対象となる病変の詳細な情報が治療前に必要となります.それには超音波検査,CT,MRI,血管造影法などの画像診断法の飛躍的な進歩が大きく貢献しています.

非侵襲的治療には表1に挙げるような様々な領域に応用されています.

 

表1:非侵襲的治療の種類外科的手術 → 腹腔鏡(胸腔鏡)的

内科的治療:薬物治療

内視鏡的治療

粘膜切除術(ポリープ,早期癌)

食道静脈瘤に対する硬化療法

消化管出血に対する止血術

結石(総胆管結石など)載石術

インターベンション(IVR)

血管内治療

非血管内治療

放射線照射治療

体外照射

組織内照射

これらの治療法の組み合わせ(集学的治療)

 

この講演のメインテーマであります血管内治療はインターベンションと呼ばれる治療法の領域に属します.インターベンションとは介入,介在するといった意味合いですが,主として上記にあげた画像診断法の画像をみながら,画像診断に用いられる手技(血管造影法など)を応用して治療をする方法の総称であります.例えば,脳動脈瘤などの動脈瘤は部位,形状によっては血管造影に用いられる管(カテーテルと呼ぶ)を瘤内に挿入し,内腔をコイル状の特殊な器具によって詰め(塞栓術と呼ぶ:図1),瘤内の血流をなくし,破裂を防ぐことが可能です.

 

図1:動脈瘤に対する塞栓術 

 

 

 

塞栓術は他の領域にも応用され,肝細胞癌などの血管に富んだ腫瘍を栄養する血管をつめ,いわば腫瘍を兵糧攻めにして治療することができます.血管内治療には閉塞した血管を再び開通させる方法(血管形成術)もあります(図2).

 

図2:動脈閉塞に対する血管形成術 

 

 

矢印の部分が閉塞,ステントと呼ばれる特殊な器具を挿入し,血管を再開通させる.

その他にも血管系ばかりではなく,インターベンションという治療法は様々な病変に応用され,侵襲を最小限におさえ,手術と同等の結果を得られる治療法であります.

尚,ご相談,ご質問がありましたら放射線科外来担当磯部義憲までお問い合わせください.

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