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第3回 平成15年3月7日(金) 一般来場者数 70名

第3回 市民公開講座 講演概要

朝晩、咳きこんだり、息苦しいことはありませんか?
〜気管支喘息や肺炎のおはなし〜

 

呼吸器感染症として最初に思い浮かぶ病気は「かぜ」でしょう。「かぜ ― と呼ばれている疾患の原因の80〜90%はインフルエンザをはじめとするウイルスといわれております。2003年の冬は大きな流行がありました。咽頭痛、発熱、筋肉痛により発症します。診断は発症早期に鼻や咽頭ぬぐい液を用いた検査をすればほぼ確定します。そして抗インフルエンザ剤を服用すれば軽快しますが、引き続き細菌性肺炎に雁患してしまうことも多いです。2003年の冬は診断薬と治療薬共に在庫が少なくなってしまい一部混乱しました。

高齢者や基礎疾患に癌があり抵抗力の低下した人の肺炎では、健常人とは異なり常在菌が原因となり発症することがあります(日和見感染)。喀疾の培養などを細菌検査室に依頼して有効な抗生物質を使用していますが、中には無効の場合もあり、細菌の種類が変わる菌交代現象がみられたり抗生物質が効かない耐性菌出現で治療が耕渋することもあります。

肺結核症は抗結核菌薬により治る病気となりました。しかし戦前戦後に蔓延した肺結核が再び増加傾向にあります。特に60歳以上の高齢者に多く、青春時代に感染した結核菌の一部が肺の中で生き残っていて、その菌が免疫力の低下した高齢者に活動を再開して発症する内因性再燃と、新たに人から人に感染して発症する外来性再感染があります。

喘息は発作的に喘鳴を伴い、呼吸困難を繰り返します。発作は夜間、早朝、季節の変わり目に起きやすく、運動時にも起こります。気管支には常に炎症(はれ)がみられる病気です。気管支が敏感になっているため、わずかな刺激でも発作が起こります。気管支内腔は狭くなり分泌物も増加し、呼吸困難が起こります。喘息の原因には室内塵、ダニ、真菌が多いが、最近は犬、猫、家兎、ハムスター等のペットを飼う患者が増加し、ペットにより症状の悪化が見られることもあり注意を要します。診断にはピークフローメーターの活用が有用です。気道閉塞の測定として簡単で定量性、再現性にも優れています。喘息の薬物療法は予防薬と緊急薬に分けられます。長期管理薬(予防薬)では、抗炎症薬として吸入ステロイドホルモン、抗ロイコトリエン薬が、気管支拡張薬としては徐放性テオフイリン製剤、長時間作用型β2刺激薬があります。また、発作薬(緊急薬)としては、抗炎症薬としてステロイド内服薬・注射が、気管支拡張薬として短時間作用型吸入β2刺激薬、テオフイリン点滴があります。

これらの組み合わせにより軽症、中等症、重症の患者に対して治療を開始していきます。

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