20114月を迎えるご挨拶  

                                          
                                           院長 松本純夫
  平成23年3月11日金曜日14時46分に発生した東北関東大震災(東日本大震災)において被災された方々に心からお見舞い申し上げます。
一日も早い復興を願い、私どもも全力を挙げて側面から支援をしたいと願っております。東京医療センターは国立病院機構144施設の基幹病院の一つです。また関東信越ブロック33施設の中心施設です。医師・看護師・放射線技師および事務職員の派遣、食料援助など人的・物的両面で総力をあげて東北および北関東の被災施設を支えようと努力しています。また広域搬送されてくる患者の皆様を引き受け、放射線被曝測定などへも対応しています。
東京医療センターは今年も「皆様と健康を考える良質な医療」を提供していきます。2011年度はビジョンとして3つの目標を継続します。一番目は地域医療支援病院としての役割を果たすこと、二番目は患者満足度日本一を目指すこと、三番目は職員喫煙率ゼロ達成です。
地域医療支援病院としては登録医の先生方へ約束していたインターネットによる電子カルテへのアクセスを可能にしました。救命センターのベッド稼働状況がリアルタイムに更新されます。救急隊の司令室から直接アクセスできる利点を強調したいと思います。また登録医の先生は私どもに紹介された患者情報に受診翌日にはアクセスできますので、郵送の返事より早く結果を知ることができるようになります。訪問診療にアイパッド等を持参されれば入院時の電子カルテ内容を照会することができます。これは医療の安全の向上にもつながります。是非、地域連携室経由で登録されてIDを取得されてご利用ください。
二番目の目標である患者満足度日本一はなかなか難しい案件です。外来で改善すべき問題は、診察までの待ち時間の短縮であると理解しています。再来診療は予約制としていますが、それでも診療科によっては診察が遅れ予約時間が守れないことが往々に起こっています。その理由として思いつくのは、電子カルテでは医師の入力作業が多い、またインフォームド・コンセント徹底のため一人一人の患者さんに対する説明が以前より長くかかることです。改善策として、検査の予約や外来日時の変更など直接医師が携わらなくてもできることは、事務職が医師・看護師に代行してできるようにする必要があると考え、2011年からはスペシャル・メディカル・クラークの育成に取り組みます。システムが動き出せば、医師は皆様の目を見て診療するようになると思います。新しい体制がどのような効果を生むか見ていただきたい。
三番目の職員喫煙率ゼロは東京都認定がん診療病院としては是非達成したかったのが本音ですが、2010年度は無理でした。喫煙はがん発症や肺気腫など慢性呼吸障害の最大危険因子です。医療を職としているにもかかわらず、自らの健康に無頓着な職員がいることは院長として残念です。敷地内禁煙の徹底、禁煙外来受診のすすめなど今年も努力します。さらに緩和医療の充実を目指します。ご期待ください。

2008年のご挨拶で「医師不足は産科、小児科、麻酔科だけでなく、外科系診療科でも勤務医師不足は進行しています。地方ばかりでなく東京都でも静かに進行しています」と述べました。当院での出産を希望されるのに断らざるおえない状況は私どもにとっても本意ではありません。解決策の一つとして助産師外来を2009年10月から開設し、十分な時間をとって妊婦さんのお話を聞き、正常分娩であれば不安なく出産できる環境作りに取り組んでいます。取り扱い件数の伸びは予想したほどではありませんが、引き続き取り組みを続けていきます。また2011年4月からは産科医長を新しく迎え、婦人科とあわせて産婦人科診療のさらなる充実を目指しています。
東京医療センターの抱えている問題点のもう一つは病気がある程度よくなって退院可能となっても自宅に帰れず入院期間が1ヶ月以上に及ぶ方が多いことです。ゆっくり療養すれば社会復帰が可能な方が多いのですが、慢性期療養施設数が絶対的に不足している東京都では転床が難しいのです。その結果、新しく入院が必要な急性期の患者さんがいらしても病棟が一杯のため入院できないことが起こります。解決策として在宅診療援助やリハビリ援助があります。地区の医師会で訪問・リハビリ診療を手がけている先生方、訪問看護ステーションの関係者と協議しながら、早く自宅に帰れるよう職員がお手伝いする方策を考え、東京医療センターでの入院治療を必要とする方を一人でも多く受け入れようと考えています。繰り返しになりますが、インターネットによる電子カルテへのアクセス可能にしたことは必ずや強力なツールとして役立つと確信しています。
新年度が皆様にとっても、また日本にとっても災害を乗り越えてよい年になることを祈ります。
  2011年3月
          





   

東京医療センターは患者の皆様とともに健康を考える医療を実践します。







   

1. 良質で専門性の高い安全な医療を提供します。
2. 十分な説明と同意のもとで、安心の医療を提供します。
3. 教育、研修、研究を推進し、良き医療人の育成に努めます。
4. 健全な経営に努め、地域に信頼される医療を推進します。





    

安全で良質な医療を平等に受けることができます。
自分の病気について知る権利を持ち、理解し納得するための質問をする権利があります。また病名や予後について知りたくない場合は、そのお気持ちを尊重します。
説明を受けたうえで、自分が受ける医療を自分で決定することができ、またそれの変更を申し出る事ができます。
セカンドオピニオン(主治医以外の医師の意見を聞くこと)を求めたり、転院したりするための紹介状を請求することができます。
プライバシー(個人情報を他人に知られない権利)は厳重に保護されます。
診療録の開示を求める権利があります。

平成19年1月






   

安全で良質な医療を実現するために、ご自分の健康に関する情報を正確に医療従事者に伝えるとともに、検査や治療を受けている途中に異常を感じた場合は、すぐにお知らせ下さい。
緊急の場合などには、医療従事者の判断を優先して診療を行わざるを得ない事がありますので、ご理解をお願いいたします。
すべての人が適切な医療を受けられるために、病院内の規則をお守り下さい。
当院は教育・研究機関でもあり、医師、看護師、助産師をはじめとする医療従事者の研修および臨床研究にご理解とご協力をお願い致します。
当院の運営は皆様の診療費によって行われておりますので、お早めにお支払いをお願い致します。

平成19年1月







当院職員は、「東京医療センターは患者の皆様と共に健康を考える医療を実践します」という基本理念の下、以下の倫理規範に基づいて医療サービスにあたります。
1. 患者さんの健康利益を優先した医療を行います。
医療サービスの主たる目的は、患者さんへの健康利益を高めることであるということを常に忘れずに職務に当たります。同時に、多くの医療行為は結果として患者さんに不利益を与えることがあり得る、という医療の持つ性質を理解した上に、常に患者さんの安全に配慮した医療を行うための体制の整備に努めます。
2. 患者さんの持つ権利に十分配慮した医療を行います。
「患者の皆様の権利」に定めたように、患者の皆様一人ひとりの「基本的人権」を尊重し、ともに真の健康とは何かを考えながら、皆様が納得できる医療を受ける権利、並びに尊厳が守られる権利を尊重いたします。
3. 相互理解と信頼関係の中での医療を行います。
病状や見通し、これから行われる医療行為の内容などについて、患者さんが理解できるようなわかりやすい説明に努めます。正直かつ誠実な態度をもって患者さんをはじめとする病院利用者の方々と接することに努め、適切な信頼関係の中で、単に病気の治癒だけではなく、病める人々の安心や満足感にも十分配慮した医療を目指します。
4. 公正な医療の提供に努めます。
医療サービスを必要とする皆様に対して、医学的な緊急度も勘案した上で、差別なく公平に医療サービスを行うことに努めます。さらに、当院のみで医療を考えるのではなく、地域全体の医療資源として当院を位置づけ、適切な地域連携、施設連携を推進することで、公共性の高い医療サービスの実現に努めます。
5. 良質な医療サービスのための努力を続けます。
常に患者さんにとって良質な医療を提供し続けることが出来るよう、自らの職域における知識や技術の研さんを怠らず、他者からの評価を積極的に受け入れます。他職種を含む同僚との互恵・協調を重視して、チームとしての医療を行います。さらには、良い医療人の育成のため、後進の教育に努めます。また、より良い医療技術の開発や新しい知識を求めて、それを広めるための研究活動に寄与します。
6. 職員として心身の健康管理に留意するとともに、働きやすい職場環境の醸成に努めます。
自分自身の着衣を清潔にすることをはじめ、健康に被害をおよぼすとされる嗜好を慎み、心身に関する健康管理につとめ、患者さんに対して優しさと誠意をもった態度を維持できるよう努め、心の通う働きやすい職場づくりを目指します。